大阪大学大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 共生環境デザイン学講座
環境設計情報学領域(矢吹研究室)
Environmental Design and Information Technology Laboratory (Yabuki Laboratory)
Division of Susutainable Energy and Environmental Engineering, Graduate School of Engineering, Osaka University


Click here for English pages
Home > 教授挨拶

教授挨拶

皆さん,こんにちは.大阪大学教授の矢吹信喜です.

「スマートシティ」:主要研究テーマ

当研究室は,一言でいえば,「スマートシティ」に関する研究を行っています.

矢吹信喜

スマートシティと言っても,明確な定義が学会で決まっているわけではありません.しかし,大まかに言って,自動車や人間などを含む都市部の至る所に数多くのセンサー,ICタグ,ビデオカメラ,小型コンピュータ等を配置,それらの情報をリアルタイムに多数のコンピュータが連動する世界(サイバーワールド)に送り,送られたデータを元に3次元空間モデルを対象に高速でシミュレーションやデータマイニングを行って,現実世界(リアルワールド)に何等かの情報を提供したり,作用・行動を起こすものと考えています.スマートシティの目的は,第一に省エネルギーと環境保護の「エコ」であり,第二に防災・防犯・事故対策および健康・高齢者支援などの「安全・安心」,第三に仕事・物流・サービス・文化・観光などの「競争力」だとされています.

我々は,当研究室でスマートシティを実現するために,環境・土木・建築・都市工学における情報通信技術(ICT)に関する研究を幅広く行い,数多くの論文を対外的に発表しております.その多くは,環境・土木・建築・都市工学に関する知識に立脚した上で,情報通信技術の高度利用・応用するものであり,新規性と有用性が高いと自負しております.特に最近一生懸命取り組んでいるのは,拡張現実感(AR:オーグメンテッドリアリティ)とバーチャルリアリティ(VR),3次元レーザースキャナ,3次元プロダクトモデル,センサデータと知識発見,情報化施工などに関するテーマです.

学生・研究設備

当研究室に是非とも来て一緒に研究してほしい学生は,大きく言って2つのタイプに分かれます.一つは,環境・土木・建築・都市工学などの分野の勉強を大学の学部で行っているうちに,情報学やICTへの関心が強くなり,先端的なICTを応用した研究を行いたいと考えるようになったタイプです.もう一つは,学部では情報工学科や機械・電気・電子・化学工学などのうち情報系で学んでいくうちに,情報技術のアプリケーションとして環境や都市に特に関心を強く持つようになり,将来そうした分野で情報系の知識を活かしたいと考えているタイプです.

どちらのタイプにも満足できるよう,必要とされる知識やスキルを導入演習を通して提供しています.また,研究室の学生全員に一人1台コンピュータを提供するのは今や当然ですが,それらが全てデュアルディスプレイなのです.これは作業の効率を上げる上で大変効果的です.このほかに,ハイスペックのコンピュータが数台あり,シミュレーションなどの高速計算を行う時などに使います.全て高速でインターネットにつながっています.

論文発表・雰囲気

当研究室では学生の対外的な論文発表にも力を入れており,卒論の内容は,修士1年の初夏に開催される土木や建築学会の関西支部での発表会で発表し,その後は,研究の進み具合やレベルに応じて,国内のシンポジウムでの論文発表,国際会議での論文の英語による口頭発表や,国内の査読論文集や海外の学術ジャーナルへの投稿などに発展していきます.

当研究室には,日本人の学生の他,世界中から留学生が来ており,国際色豊かですし,社会人ドクターの学生も数名いて,ときどき研究室を訪問しては若い学生たちに社会の話をしていくれます.また,海外の著名大学から教授や研究者らが短期間訪問して,共同研究したり,学生の研究指導に協力してくれたりします.また,コンパも歓迎会,送別会,祝賀会などを頻繁に行っています.

就職

特に日本人の学生は就職を気にしていると思いますが,当研究室からは,大手建設会社,大手建設コンサルタント,地方自治体(公務員),大手不動産会社,大手製造業,などに就職しており,今後は,IT系や総研(コンサルティング)の企業にも就職していく学生がいます.就職活動において,当研究室で行っている研究を説明すると,多くの企業が強い関心を持ってくれると学生たちから聞いています.ですから,就職に関しては,当然社会人になるために自分自身で自分を磨く必要はありますが,しっかりと研究していれば心配いりません.

おわりに

アルビン・トフラーは「第三の波」で,第一の波は農業革命,第二の波は産業革命,第三の波は情報革命だと記しています.今まさに情報革命の真っただ中に我々はいます.進歩し続ける情報通信技術の本質を捉まえて,スマートシティに関する研究を行って,エコで,安全・安心な,競争力のある社会の構築に貢献しましょう.

大阪大学 教授   矢吹 信喜

September 6, 2011 by Prof. Nobuyoshi Yabuki